昨日の世界

きのうの世界
気がついたら恩田陸の読んでいない作品がいっぱいあった。で、その中の一冊。
思い切りネタバレしてます。
犯人も書いちゃいます。
きをつけてくね。
最初二人称で話が始まる。これが伏線なのね。このあなたって殺された人が男なので男だと思い込んじゃったわ。だって、恋人が探偵してるって感じじゃなかったから。面識あるから調べてるわけじゃないって言ってるし。まさか、失踪者ということに興味持っただけで、妹の同僚の死のの真相を見つけようとするなんて。
被害者の一度見たことを忘れない能力と、この街の秘密。
いろいろなことがすべて偶然の出来事だった。
ただ、この街が水害を防ぐための画期的なものがあったことだけは秘密のこと。
被害者は別にそのことを口外しようとしていたわけじゃないし、被害者が秘密を知っていることを知っている人物も、そのことを知っている。
被害者は偶然の事故で亡くなっただけ。凶器がそこにあったのは、別の人物の妄想のお陰。凶器がなくなったのは、「自然の摂理。
真実を探ろうとした彼女がなくなったのは彼女の不摂生のため。
人が何かしたのは、水害から街を守るために塔を燃やしただけ。
ほんと、それだけの話なのになんでこんなに引きずり込まれるのだろう。
真相分かっても腹立たないのだろう。
本当に恩田陸は素晴らしい。