怪物はささやく

怪物はささやく
この本の原案者は若くして亡くなったそうだ。数冊の本出しただけで。で、その原案をもとに、執筆者が書き上げたのがこの本。
少年の両親は離婚し少年は母とふたりで住んでいる。母が病気にかかり余命いくばくもない。少年は怪物を見る。怪物は少年に物語をし、最後に少年に真実を語ることを求める。この話に教訓的なことはないけれど、非常に考えさせられる。怪物の語る話には善と悪が判然としない。怪物が少年に求めるのは少年の本当の気持ち。だんだん病が重くなる母を見ていれれなくて全てが終わってしまえばいいと思ったこと。そう思ったことを認識した少年がどうなったかは読者に委ねられる。
いろいろ考えさせられる話だった。