初春の客

初春の客 御宿かわせみ傑作選
この前新しい方の御宿かわせみ読んで,なんだか前の方が読みたくなって,この本借りてきた。
東吾とるいの関係の変化や,彼らの周りの源三郎や宗太郎七重のの話が中心で,懐かしかったな。
初春の客 (第1巻「御宿かわせみ・上」より)
長崎から連れてこられた女と黒い犬。東吾と源三郎が金座・銀座役人の不正に立ち向かう。
 この話が第一話だったのか。この話よく覚えてる。
 さすが第一話,最後が何とも言えず悲しい。
 東吾と源三郎が二人を助けに行こうとするのを止めるるい。
 この銀座役人の不正の巻き込まれて,失意の内に父親が死んだからだ。そのため彼女は八丁堀をでて,かわせみを開くよに なったのだ。このシーンもいいのよね。
江戸の子守唄 (第1巻「御宿かわせみ・上」より)
東吾は麻生源右衛門から七重との縁談をすすめられる。るいに気を使い東吾はしばらくかわせみから遠ざかる。
一方るいはかわせみに置き去りにされた子供の世話に夢中になり、東吾と会えない寂しさを埋めようとする。
最後に,東吾に会いに行っては行けないと思いながら,気が付いたら東吾のところに行ってしまうるい。
そして,七重に東吾を諦めなければ,自分は通之助と別れるという香苗。
本当にかわせみの人たちって好いな。
美男の医者 (第5巻「白萩屋敷の月」より) 
長助が連れて来た兄妹は、分散した呉服問屋の四条屋に取り立てにやって来たのだが、埒があかない。分散が仕組まれたものと睨んだ東吾は、かわせみに滞在していた美男の医者寒井千種に協力を頼む。ご存じ天野宗太郎が初登場。
宗太郎は最後まで自分の正体は言わない。で,東吾は兄の通之助から正体を聞かされる。で,彼が遊んでいたとき悪所で知り合ったのかとからかわれる。焦る東吾が可愛い。
白萩屋敷の月 (第5巻「白萩屋敷の月」より)
東吾は兄通之進の名代として出かけた白萩屋敷で青江但馬の御後室香月と会い、その美しさに驚いた。遠い日、兄と香月の間にあったであろう想いに心を馳せる東吾。
で,通之助と香月の間の気持ちに何となく気づいている,香苗。
源三郎祝言 (第7巻「閻魔まいり」より)
御蔵前片町の両替商江原屋の主人佐兵衛が殺された。江原屋は源三郎の蔵宿であった。
お千絵さん突然の登場だよね。以前も出てたかな。
一人娘のお千絵さんと結婚することは出来ないと思った源三郎が,諦めるためにお見合いして結婚しようとするが,相手が駆け落ちする。
で,それで,代わりの花嫁として,通之助がお千絵を花嫁に仕立てる。
二人の三三九度のシーンがいい。
しかし,男女間に鋭いはずの東吾が,この二人の事だけは気づかないのがおかしい。
虫の音 (第8巻「二十六夜待の殺人」より)
この最後がおかしいのよね。偉そうに鈴虫持ってきた東吾は,我が家にはずっといたのに気が付かなかったと行ってするいに責められる。ここが笑えるのだ。
岸和田の姫 (第9巻「夜鴉おきん」より)
東吾は源三郎と一緒に代々木野に隠遁する老師の見舞いに出かけた。そこで道に迷っていた品のいい少女と知り合った。
この話シリーズの中で一番好きかも。この話好きな人多いのよね。このお姫様凄く好い。お姫様が好いからこそ東吾たちはこの少女のために街を見せてあげるんだものね。好いわよねこの話。
忠三郎転生 (第9巻「夜鴉おきん」より)
江戸の町に病人のいる家ばかりを狙う盗賊が跳梁していた。例によって源三郎の手伝いをしていた東吾は、天野宗太郎に相談に行ってみた。以前登場した稀代の悪党江嶋屋の忠三郎がまたまた悪事を企んでいた。
ここで,宗太郎と七重の二人が結婚することになる。
春の寺 (第10巻「鬼の面」より)
酒問屋吉井屋の息子長太郎が15年ぶりに家に戻って来た。しかし、店は既になくなっていた。長太郎は妾腹の子だが、自分を育ててくれた吉井屋の本妻を探していた
何でこの話が傑作選に入ってるんだろう。
いい話では有るけれど。謎だ。