ライラエル・アブホーセン

ライラエル―氷の迷宮 (古王国記)

ライラエル―氷の迷宮 (古王国記)

アブホーセン―聖賢の絆 (古王国記)

アブホーセン―聖賢の絆 (古王国記)

この二冊は続きもの。
ライラエル寝る前にちょっと読もうと思ったら途中でやめられなくて最後まで読んでしまった。
だって,次がどうなるか気になって気になって。
次の日眠かったわ(T_T)。
サブリエルとタッチストーンは結婚。二人で古王国を治めている。
そして次期アブホーセンと目されいたのは彼らの息子サムス王子。
そのころ,アンセンスティエールとの関係の悪化,古王国の中でも死霊の暗躍が続いていた。
そしてもう1人の主役がクレア族のライラエル。
彼女はクレア族の証である先見の才が現れないことに悩んでいた。
そして父が誰で割るか解らないことも悩みの種。
サムスとライラエルが自分の役割を見つめ,おびえながらも果たそうとしていくところがいい。
アンセンスティエールの人間ながら,悪霊にとらえられ操られながら,何とかそれを阻もうとするニコラスもいい。
そして不評の犬も好いのよね。
モーゲルといい,この不評の犬といい,自分が何であるか言い出せない二人が何とも云い。
出てくる人物が納得出来る人物であることと,世界の設定がしっかりしている事で,話に厚みが増してるのよね。
ライラエルの母が,先見により,ライラエルの父と結ばれる。彼女が一番悲劇の人かも。
ライラエルがいなければ,この大きな敵とは戦えなかった物ね。
この悪役が大きくて好いのだわ。
これだけ大きいと物語が大きくなると思う。
最初はライラエルとサムスが結ばれるのかなと思っていたけど,叔母甥では無理よね。
不評の犬が自分の命の変わりにニコラスを助けたのは,彼と結ばれるのか。
σ(^^),血筋で魔法が使えちゃう話ってあまり好みではなかったけど,この中の人物は,克己心で恐怖を押さえ,必死で敵を倒す。
そういうところはとてもよかったので,この話は好き。
この世界の話面白かったのでもっと読みたいとは思うけど,創世から続く悪をやっつけたら,後は小物の死霊倒すだけの話じゃ,盛り上がらないので,諦めた方がいいかな。