殺人犯はそこにいる
- 作者: 清水潔
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/12/18
- メディア: 単行本
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菅谷さんは冤罪と分かってDNA判定について疑義を投げかける人がいたが、私は昔のDNA判定では精度が低かったんだろうと思っていた。今の検査で行えばというよりなぜ冤罪だと訴えているのに再判定できなかったのかが不思議だった。こういう技術は十年どころか五年もしないうちにどんどん進歩するものだ。菅谷さんの裁判で科警研の所長が昔の判定は間違っていないと証人喚問で言い張るシーンがあった。何故そんなに言い張るのか。そのころは精度が低いとどうして言えないのか。不思議だった。その解答はこの本の中にある。その精度の低いDNA鑑定で犯人とされた人が別にいてこの人はすでに刑が実行されているのだ。遺族が再判定求めているのに絶対再判定しない。
なんだかな〜と思ってしまう。
警察の犯人とされた人に対する報道もどうかと思う。菅谷さんは児童ポルノ持っていたとか報道されたけど、そんなものは持っていない。ポルノは持っていたけれど、巨乳系が好みだったようだ。ビデオ屋で借りるのもそういう系ばかりと店員は警察に語ってる。そして菅谷さんが殺したとされる事件の目撃証言も一切なかったことにして菅谷さんを犯人とする。
このおかげでもう一件の幼女殺害事件が起こるのだ。
しかも記者は犯人と思しき人物に肉薄して警察にも訴えているがこれも一切無視。殺された子供たちが浮かばれない。
私は基本的に警察を信用している。しかしこういう事読んじゃうとどうもね。
私が死刑に反対するのは犯人の人権を重んじての事ではない。
冤罪があるのではないかという疑問がぬぐいきれないからだ。
例のヒ素カレー事件も本当に彼女が犯人なのか。