魔道士の月

魔道師の月
繁栄と平和を謳歌するコンスル帝国の皇帝のもとに、ある日献上された幸運のお守り「暗樹」。コンスル帝国お抱えの大地の魔道師、しかし対した力ないけど、器量で皇太子に気に入られてる。魔道士でありながら、自らのうちに闇をもたぬ稀有な存在レイサンダー。彼は「暗樹」を恐れ逃げ出してしまう。大切な少女を「夜の写本師」の大魔道士に殺されおのれの無力さと喪失感にうちのめされている、書物の魔道師キアルス。若きふたりの魔道師の、そして四百年の昔、すべてを賭して闇と戦ったひとりの青年の運命が、時を超えて交錯する。「暗樹」は人々の心に潜み棲み、破滅に導く太古の闇。
両方の魔道士は自分が非力なこと知っていながら、「暗樹」に対抗する。そのあたりがいい。
前作もそうだけど、結構人が死ぬ。それなのに読後感がいい。悲しいことがあるのに前向きっていうのか。なんか面白い。
一番いいのは舞台設定がしっかりしているってこと。
ファンタジーで一番世界観が大事だものね。その世界に浸れるっていうこと。
これが一番大事だと思う。