厭犬伝

厭犬伝
第19回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作
魑魅魍魎が跋扈する異世界。人間の骸から生えた「汚木」を基に操り人形の「仏」を作り仏どうしを戦わせる「合」という遊びが盛んに行われている。「仏」を作るために人を殺していた仏師を逮捕途中で誤って殺してしまった美貌の厭太郎。彼は仏師の娘犬千代と合を行う羽目になる。犬千代は非常に強かった。それに対抗するために、修行を積む厭太郎。彼が犬千代と戦うのには陰謀があった。って、でもこの陰謀企む人たちの生態がよくわからない。なぜ彼の母が彼らに殺され彼が去勢されたのかも、よくわからない。
でも、不思議な世界があり、「仏」たちの形態がいろいろあり、「仏」を操る方法も面白い。操る人たちの巧さもいい。
大賞受賞も納得させられる。
星四つかな。