おまえさん

おまえさん(上)おまえさん(下)
ぼんくら。日暮しの続き。
これだけでも読めるけど、やっぱり最初から読んだほうが面白い。
で、内容だいたい覚えてるはずだったけど、再読してしまった私。
登場人物昔の話なんていい話だから。
今回新しく出てきた弓乃助のおにいちゃんの淳三郎いいよね。こういう人見ると、これまた、新しい登場人物である間島さんが劣等感覚えるのもわかるな。
間島さんは優秀な新人同心だけど、見た目がひどい。でも、だんだん仕事していくうちに、いい顔になっていくんだけど、自分はぶおとこだと思ってるから、ちょっとひがみっぽくなるな。でも、最後にはきちんと自分の仕事をする。いいよね。
平四郎の奥方もすばらしい。
おでもの三太郎を捨てたお母さんが出てくる。なぜ三太郎だけ捨てたのか。何となく気持ちがわかる気がしないでもない。
政五郎がこの母親の逞しさに感心してお六たちを説教するところがいい。
幸せに生きていくために何でもするという母親。逞しいよね。
今回の下手人たちはなんとも幼い。幼い考えのままことを起こす。
何とも言えない話ではあるが、宮部さんの時代物はどこかに救いがあり、また、読みたいと思わせられる。現代ものでは時々再読は絶対できないって話書くけどね。
でも、この話はおすすめ。