青い星まで飛んでいけ

青い星まで飛んでいけ (ハヤカワ文庫JA)
小川さんの作品好きだわ。
本当にいろいろなSF書く人だと思う。
この作品集もバラエティーに富んでる。
表題作が一番SFっぽいかな。この惑星間探査機群の会話って小松左京さんの作品の中での会話おもいだすな〜。でも、このエクスが襲われて傷ついた後のトラウマが残っているってあたり、凄く面白い。そして彼を見守るものの存在も、凄くいい。
といいながら普通小説みたいな「占職術師の希望」が一番好きな私。彼に占ってもらいたいな。
ちょっと苦手なタイプが「グラスハート」かな。出てくる女の子の気持ちわかるけど、ちょっとちょっとと思っちゃうのね。でも、この話最後でSFしてるところがいい。希望なのよね。この最後が。いいな〜。
「守るべき肌」のステインレスという仮想空間すら守れるなら太陽系が消滅してもいいって思っちゃう登場人物たちも凄いけどね。でも、その上行ってるのが「静寂に」の主人公か。誰とでも性交ができる体を持った人類。で、主人公はなんと形態が違う異星人と性交し、子供作ろうとするのだ。なんともすざまじい小説だ。
面白い短編集だった。