平台がお待ちかね

平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)
出版社のヒツジ君こと井辻君が書店周りをする中でさまざまな書店員や書店にかかわる人たちと出会う中でちょっとした出来事に遭遇し、その謎を解いていく。
其の謎を解くうちにいろいろな人との関係を深めていくところがとてもいい感じ。
殺伐とした事件がおこるわけじゃないけれど、でも、其のちょっとした事件がなんていうんだろう、其の当事者にとってはとても大事。それがつたわってきていい。
つぶれちゃったお店を気にかける絵描きさんの話が一番好き。
折角受かった大学にいけなくなっておじさんたちを恨むのは子供だから当然よね。
でも、大人になっておじさんたちの事情を理解して後悔する。それを井辻君がおじさんたちの気持ちを換わりに伝えるところがとてもいい。
最後のポップコンの本が読みたくなっちゃったな。