チョコレートコスモス

チョコレートコスモス

チョコレートコスモス

これなのね。友人が言ってた,「ガラスの仮面」見たいな話って。
本当によく似てる。
佐々木飛鳥がマヤ。東響子が亜弓さん。
この、飛鳥の成育過程って変わってる。
彼女の家は昔から続く空手の家。
彼女も幼い頃から空手を習っている。
彼女の家ではただ勝つだけではいけないとしている。文化活動としての武道を目指しているのだ。互いに高め合うために,美しく戦うことを目的としている。
だが飛鳥はひたすら勝つことを目指す。そう言う娘に父や兄は不安を感じていた。
そう言う彼女が何故女優を目指すことになったのか。
飛鳥は試合で対して強そうでない相手と戦い,自分から怪我を負ってしまう。
入院中にたくさんの映画を見せられ,映画に引かれ,高校で知り合った人に舞台を見せられる。このとき主演していたのが響子だ。
ここで,飛鳥はマヤみたいに,響子の演技をそのまましてみるのだ。台詞も含めて。
で,大学である演劇集団に入る。
内容はこのくらいにしておこう。
この話ってうまく出来てるよね。
最初に脚本家神谷が本が書けなくて悶々としている。
偶然飛鳥が通行人のまねをするところを見てしまう。
響子は演劇について悩んでいる。あるオーディションの話を聞き,自分も参加したいと思う。
神谷が悩んでいたのは,そのオーディションで選ばれた女優による舞台の脚本の依頼を受けるかどうか。
この小説本当にうまく出来てる。構成が考えられてる。
登場人物がそこにある必然性が,とても感じられる。
オーディションのシーンは見ているような感じだった。
飛鳥の芝居に対する天才性ってマヤちゃんそのもの。
飛鳥と響子が競演する芝居が見たく成るような話だった。
ちなみに登場人物を実際の人に当てはめると,響子は松たか子。宗像葉月は寺島忍。小松崎稔は野田秀樹。中谷劇場は本多劇場。さすがに飛鳥はいないけどね。