創生の島

創世の島
終戦争による世界の破局を生き延びた島、アオテアロアプラトン共和国。その最高権威、アカデミーに入学するため、少女アナックスは4時間の口頭試験を受ける。
お話はひたすら少女と試験官たちとの会話に終始する。
とても淡々とした話。
口頭試問の内容は受験者自信が決めて資料を作る。
それに対して試験官たちが質問する。
アナックスが選んだ内容は世界大戦と疫病によって世界が死滅した後、唯一残ったプラトン共和国でのこと。外部からの侵入者を一切阻んできた共和国。
アダム・フォードという兵士が難民の少女を助けたこと。その後つかまって刑に服すが、その刑がアートというアンドロイドと過ごすこと。
何だけれど、まさかこういう終わり方になるとは。
ここからねたばれ。
最後に解るのだけれど、アナックスたちはアンドロイドなのね。
アートは顔だけオランウータンに似せているけれど、アナックスたちは姿すべてオランウータンにしている。それは人間たちのように他者を傷つけないヨウにとの思いからとアナックスは教育されていたけれど違う。アートはアランの逃げたいという思いを利用して牢獄から逃げ出し自分の複製を作る。アートに騙されたことにきずいたアダムはアートによる死を望む。そしてそれはなされる。アンドロイドたちは原罪を持った。
そして人間が滅びた後、破壊思想の持ち主を排除する。
それを選抜するための試験だったのだ。
アナックスはあっけなく起動をとめられる。
まいった。子供向けというか、ヤングアダルト対象の小説でこんな結末でいいのだろうか。
凄い。よくこういうお話書いたものだ。
まさか、そのための試験だったなんて。アナックスに受験を進めた人物が破壊思想の持ち主を探すスパイだったなんて。
つい、星雲賞にいれちゃったわ。