武士道セブンティーン・武士道エイティーン

武士道セブンティーン (文春文庫)武士道エイティーン
「強さは力」の香織と「お気楽不動心」の早苗。二人は互いに影響し合い二人で高みを目指そうとしたが、早苗は家の都合で転校していく。残された佐織は自分だけで指導も精を出す。
だが、早苗は転校先の剣道の方向性に疑問を持つ。指導教師の姿勢にも。でも、この先生。やり方いかがかと思う。どうしてそういう行動をとるか聞かされると、納得できるけど、やり方がなんと言うかだよね。
で、結局は逃げないでこの高校にいて沙織と戦おうと思うのだけれど、膝を痛める。
教師や周りの人の理解の下にとうとう早苗と沙織の対決。足のために早苗は負けちゃうけど。
これってスポーツしないし見ない私でさえ夢中にさせられる素晴らしい青春スポーツ小説だわ。
エイティーンの方の緑子おねえちゃんの恋と仕事のお話もほろりときたわ。それから桐谷先生のお話。これは桐谷道場の暗い歴史の話だけれど、道具屋の辰二郎との友情が素敵。13人切りの吉野先生の話もなんともいえない。桐谷先生と吉野先生の係わり合いもいいよね。
そして剣道できなくなった早苗が自分の進むべき途を探して進んでいくところも素敵。
読後感が最高。
映画も見てみたくなっちゃったわ。