パラドックス13

パラドックス13
いつ頼んだのか記憶に無いくらい前に頼んでた本。
だ物で、てっきり推理小説かと思って読み始めたら、すぐに違うことに気がついた。
なんとSFだった。
考えてみると私この人の作品一番最初に読んだのも推理小説じゃなくてSFだったかも。
始まりの話ではどういうことが起こるかわからなかったけれど、これは小松さんの「こちら日本」にインスパイアされたのね。
設定がそのまま。これは非難してるわけじゃない。SFでは当たり前の事。設定をどう料理するか。
さすがに東野圭吾と思った。
ほとんどの人がいなくなって数人の人間しか残っていない世界。
其の世界は何故できたか。しっかり説明してるところが凄い。
でも、登場人物の中で一番一生懸命生きていこうとした誠哉がこういう形で死んでしまうのは悲しい。そして、生き残った人たちは其の世界のことをいない。
何故なのかは理解できるけれど、誠哉の必死さが誰も覚えていないのはやっぱり悲しいな。