鳶がクルリと

鳶がクルリと

鳶がクルリと

これ映画化されたのを見たのよね。それも非常に面白かった。
この作品は友人がブログでほめててさらに読みたいと思った。
映画とは主人公の設定が全く違っていた。
この主人公は多分読者がこの「有限会社日本晴れ」に着いて及び鳶という物について,理解するための物のような気がする。
そのため彼らの考え方がよく分かるような気がする。
勿論この「有限会社日本晴れ」が鳶すべてを現しているとは思わないが。
ご隠居の話は読むだけで楽しい。
学生運動崩れの鳶頭,すべてを偏差値で評価する職人,軍事お宅の双子とうとう,登場人物も面白い。一番はご隠居だけど。
映画は彼らに仕事を引き受けてもらうことがメインだけれど,これはそこから始まる。
意地で引き受けた仕事。しかし,梅雨空にたたられる。納期は迫る。
このあたりがはらはらドキドキ。
命をかける仕事だから,納得して仕事をしたいと,作品の意図を聞き出すところも好い。
このドイツ人の芸術家もいいよね。
最後はツミちゃんとご隠居が好いところさらっちゃうところが一番好きだな。