大いなる復活の時

大いなる復活のとき〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

大いなる復活のとき〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

宇宙船Uケナイ号の船長エリク・ポーンは、優秀なハッカーとして合法、違法を問わず仕事をこなしてきた。だが、そんなエリクにルドラント・ヴィタイ属の大使バスクが頼んできた仕事は、いつもとはまったく異なるものだった。大使が監禁している女性の通訳をつとめろというのだ。しかも、その女性アーラは、エリクが捨てた故郷の星〈施界〉の出身だった。アーラは、とつぜん暴れだし、逃亡をはかった。なりゆきから、アーラの逃亡を助けたエリクは、やがてヴィタイ属の陰謀にいやおうなく巻きこまれていくが……宇宙から忘れさられていた星〈施界〉の住人であるアーラやエリクに、ヴィタイ属はどうして関心をもつのか? そして、ヴィタイの究極の目的とは? 
という,非常にSFらしい設定の壮大な話。
謎が解けていく過程も非常にサスペンスフル。
成り行きで,自分の星から逃げ出したというか,去らざるを得なかったエリクと,使命というか,子どもたちの為という目的を持つカーラの姿勢の違い。
なぜだかエリクは何度も捕まって,カーラが助ける。
最後の解決シーンも結局カーラが頑張る。
そういうところも今時ッテカンジかな。
本当に読み応えのある本だったわ。