バガージヌ･ヌパナス

バガージマヌパナス わが島のはなし (文春文庫)

この作品は沖縄のユタの話。
でも，それほど何かがおきる訳じゃない。
島人の典型のような女のこが神様に強いられていやいやユタになる話。
それだけなんだけど，いいんだよね。
神様にユタになるように言われたんだけれど，とうとうならなかったおばあもいい味出してる。
彼女に対抗意識を燃やすユタもいい。
登場人物ほんとうにいい。
ま，島人で有ることをやめて日本人のようになろうとする人々も出てくるけれど，これもまた，有りそう。
これもファンタジー大賞受賞作。
本当にファンタジー大賞からはいい作家が出ている。
この年は大賞が二つだったそうだ。
もう一つは「鉄塔武蔵野線」
この二つがあったおかげで，高野史緒入らなかったのか。