玻璃ノ薔薇

玻璃ノ薔薇 (角川ホラー文庫)

玻璃ノ薔薇 (角川ホラー文庫)

五代ゆうは前から一度読みたいと思っていた.
なかなか本屋さんでも、図書館でも見つけられなかったのだが、やっと一冊読むことが出来たわ.
これはゲームの小説化したものらしい.
ホラーじゃやだなと思っていたがそうでもなかった.
面白かった.
最後がどうなるか分からないのだけれど、それも又、いい.
この人の他の本も読みたいな.

新聞記者影谷貴史は昭和初期におきた「キネマ屋敷連続殺人事件」を調べていた.
そして現場に出かけた.
気が付くと、事件の起きた昭和4年にいて、事件の渦中の人物になっていた.
犯人はなんと時空間を見通し、思いのままに時間を行き来することのできる力を持つ一族に生まれたサラブレッドで、彼は母の体内にいる間に精神と肉体のつながりを希薄にしすぎて、胎児を流してしまって精神だけの存在になってしまった人物だった.
同じ時系列にある肉体を求めて貴史を引き寄せたのだった.
連続殺人事件が自分の為に起こったことに気が付いて愕然とする貴史.
そのとき彼の精神が宿っていた彼の母親を彼女の真実の恋人が殺す.
その瞬間現代に戻る.
彼がその屋敷に導かれたのは、その恋人の孫娘.
彼は生きていたのか.
誰と結婚したのか.
貴史は時間を行き来する能力を身につけていた.