探偵映画

我孫子武丸
なんとも変な設定の話だ.
在る高名なというか、マニアックというのかな、そういう監督が在るミステリー映画を撮る.
しかし、最後の犯人が誰か分かるシーンを取る前に失踪してしまう.
残されたキャスト・スタッフたちは、何とか映画を撮り終わらないと、会社の破綻だと、
必死に、犯人が誰かをフィルムを見て、推理し、映画を撮り終える.
そこに監督が戻ってくる.
すべては監督の思惑道理.自分がいなくなったら残された者たちがどういう行動取るか.
それをメイキングビデオにして、完成した映画といっしょに売り出すと.
スタッフ・キャストたちは憤るが、完成した映画を見て、監督の才能に脱帽して、納得する.
誰が考えた物よりすばらしい作品というか、誰も考えつかない犯人になっていたのだ.
推理小説ではないけど、犯人探しである.
うまいこと作ってる話だわ.
面白かった.