人魚の眠る家

プールの事故で脳死状態になった娘。臓器移植にOKをしようとしたところ何とか反射で動いた娘の指。それで娘は生きていると思っちゃった両親。なまじ父親が体の動かない人に対する補助をすることを研究する会社の社長だったものだから、娘の呼吸器を外し横隔膜を動かして呼吸させる。電気刺激で体を動かす。
でも、脳死なのよね。
父親はある時偶然移植臓器を求めている病児の親と知り合う。病児の父親は誰かの死を望むようなことはやめようと決めた」という。
脳死の子を持つ親と臓器移植を求める親。どっちの気持ちもわかる。
最後、物語のような終わり方ではあるが、なんか、そういう気持ちになるんだろうなって思わされた。
脳死の娘の弟が良かった。この子の気持ちがよくわかる。こういう立場の子供をこの場所に置くっていうのがなんていうか必要だなと思った。
松坂恵子のおばあちゃんもよかった。自分の監督不行き届きのため孫が脳死になる。娘が必死でその孫を看病する。だんだん異常になる娘と脳死の孫の間で板挟みになる感じがなんか迫ってくる。
脳死の娘を実験材料だと思っていた技術者がだんだん乗れにのめりこんでいくところは鬼気迫るものがあった。
見ごたえのある映画だった。