象の棲む街

象の棲む街

象の棲む街

この小説の背景は一切書かれていない.何故この世界の日本がこういう状態になっているのかは全く分からない.
東京はアメリカと中国に囲まれていて、日本人は抜け出すことが出来ない.地方にも若干人は住んでいるが、何故かそういう人たちをも東京に呼び集めようともアメリカや中国はしている.そういうことは分かるが、その原因は最後までさっぱり分からない.
で、でてくる人たちは、生きるために何でもしようとする人ばかり.つまり、いい人などは1人もでない.でも、面白かったのだ.何をしても生きていくと言う感じがすごい.
しかし、最後はこの中の主人公の1人ハルは生き抜くことより、自分の夢を選んでしまう.これも又すごい選択だ.でも、彼は最後に象になっちゃうのかな.よく分からないが.
この世界はループになってるのかと思ったのが、「鼠のように」っていう章だ.ここで「晴」という子供が生まれる.
彼の父親は多分ハル.この包まれた東京はどうなって居るんだろう.
最後まで何も分からない、不思議な話だった.